サジェスト対策とは?仕組みや炎上対策について解説
- 公開日:2025.04.21

ネットの検索窓に企業名などを入力すると、ブランドイメージや商品・サービスの評判をおとしめるキーワードが自動的に表示されることがあります。
そのような情報を目にした人は、「この会社の商品・サービスを利用してみたい」と思うでしょうか?
本記事では、ネガティブワードが表示される仕組みや、放置した場合のリスク、削除する方法などのサジェスト対策について解説します。
目次
サジェスト対策とは?
サジェストは、Yahoo!やGoogleの検索窓に文字を入力すると、自動的に表示される検索キーワードの候補です。
Googleのサジェストは、検索履歴や検索ボリュームなどからキーワードを表示しています。検索する端末や場所に応じて表示内容が異なり、個人の検索履歴によっても変わります。
Yahoo!のサジェストは、Googleサジェストと同様に、キーワードと一緒に検索される確率の高いものを表示。パソコンとスマートフォンでは表示されるキーワードが異なるものの、検索の地点や履歴に関係なく同じサジェストが表示されます。
サジェストにネガティブワードの悪循環が起こる
サジェストの選定基準となるのは、検索数のボリュームです。ユーザーにとっては便利な機能ですが、検索される側にとってはリスクもあります。なぜなら、サジェストはポジティブな言葉ばかりとは限らないからです。
ネガティブキーワードが含まれる記事や投稿が多数検索されれば、サジェストに表示されてしまいます。その情報を知らなかった人までネガティブキーワードが掲載されたコンテンツに誘導されてしまう可能性があるでしょう。
そのようなコンテンツを目にして興味を持った人が、企業名などと絡めてネガティブキーワードを次々と検索すれば、検索エンジンはそのキーワードに高いニーズがあると判断します。
そうなると、ネガティブキーワードのサジェストがますます表示されやすくなるという悪循環が起こりかねません。
サジェスト対策しないとどんなリスクがある?
サジェストのネガティブキーワードを放置すると、さまざまなリスクが顕在化する恐れが増します。
ブランドイメージの低下
ネガティブキーワードは、ブランドイメージを低下させます。表示内容がデマであったとしても、「ブラック」「炎上」「搾取」など強烈なキーワードが拡散すれば、それが「本当にあったこと」だと認識する人が増えるかもしれません。
「この会社は許せない」と思う人たちがSNSへ投稿して炎上にまでいたると、ブランドイメージの毀損にもつながってしまいます。
売上・集客の減少
ネガティブキーワードにまみれた企業は、世間からの信頼が大きく損なわれるリスクが高まります。社会的信用が傷つけば、売上・集客に悪影響が及びかねません。
SNS炎上に巻き込まれ、社員が総出で苦情などの対応に追われることになると、事業そのものを継続できなくなることも懸念されます。
採用への悪影響
ネガティブキーワードにまみれた企業は、求職者にとっても魅力的に映らないでしょう。
採用活動が停滞すれば、求人広告の出稿や人材会社への依頼にかかる費用も膨らみます。
必要な人手を確保できず、既存社員の負担が重くなると、業務効率や生産性は下がり、さらなる業績悪化を招いてしまうかもしれません。
取引先からの不信感
評判の悪い企業に不信感を抱くのは、消費者だけではありません。
ネガティブキーワードを放置すれば、金融機関を含めた取引先からも「リスクマネジメントがなっていない会社」というレッテルを貼られる可能性があります。
サジェスト対策の具体的な方法
サジェストは、キーワードの検索ボリュームに応じて決まります。企業にとって都合の悪いキーワードだからといって、表示させないようにすることはできません。ただし、ネガティブキーワードを発見した場合に対策をとることは可能です。
サジェスト削除を申請する
検索エンジンのサービスを提供しているGoogleもYahoo!も、サジェストの削除申請を受け付ける窓口があります。削除したいキーワードがあれば、所定のフォームに必要項目を入力すれば無料で申請できます。
Googleは公式ホームページ上の「法的削除に関連する問題を報告する」欄から、削除申請が可能です。
Yahoo!は公式サイトの「お問い合わせフォーム」から、申請が可能です。
ただし、申請にどう対応するかの判断は、検索エンジンの運営元に委ねられます。法的根拠に基づく権利侵害の理由をうまく説明できそうになければ、法律のプロである弁護士に相談するとよいでしょう。
注意しなければならないのは、ネット上におけるトラブル解決のノウハウを持つ弁護士と持たない弁護士では、対応結果に差が出る可能性があるということです。弁護士は慎重に選ばなければなりませんが、シエンプレなら専門的な知識とノウハウを持つ弁護士との連携をサポートできます。
原因になっているコンテンツの削除を申請する
サジェストの削除申請が認められたとしても、消せるのはサジェストのみです。自社のネガティブ情報が含まれているコンテンツが多くの人の目に触れ続けると、再びネガティブキーワードが表示されてしまう可能性が高まります。
そのため、該当するサイトの管理者のメールアドレスや問い合わせフォームなどがわかる場合は直接連絡を取り、削除を要請してみるとよいでしょう。
ただし、掲載されている情報の削除を求める場合は、コンテンツのどの部分がどのような権利侵害に当たるのかを明示しなければなりません。
削除を求めたからといって必ず応じてもらえるとは限らず、コンテンツの不当性を訴えた主張がネタとしてさらされてしまうリスクがあることを覚えておきましょう。
炎上対策の専門会社に依頼する
サジェスト機能に精通する専門会社のサポートを受ければ、自社のネガティブキーワードがサジェストに表示される根本的な原因を突き止め、再発防止も見据えた措置をとることができます。
自社の評判を下げるコンテンツを人目に触れさせないようにする方法として有効なのは、逆SEOです。SEOは特定のキーワードを含むコンテンツが検索上位に表示されるようにする方策ですが、逆SEOは上位にしたくないコンテンツの検索順位を下位に押し下げます。
専門会社の中には、企業やブランドのイメージを回復させるポジティブな情報発信やWebマーケティングの再構築などをサポートしたり、業界や業務分野に特化した対策用メディアを多数運用したりしているケースも存在します。
エビデンスに沿った高品質の体験記事やインタビュー記事、プレスリリースなどを発信することで、企業やブランドの価値を高めることができるでしょう。
適切なサジェスト対策を
サジェスト対策の初手は、ネガティブキーワードの拡散を防ぐことです。自社のイメージを傷つけるサジェストを放置すればするほど風評被害は広がり、SNSでの炎上や誹謗中傷にエスカレートするリスクも高まります。
法的根拠が必要となるサジェストの削除申請は弁護士に依頼することもできますが、申請が認められなかったとしても匙を投げる必要はありません。
シエンプレは、サジェスト対策はもちろん、風評被害やSNSでの炎上、誹謗中傷など、あらゆるデジタル・クライシス(危機)の解決をご支援します。自社のリスクについて気になることがあれば、お気軽にお問い合わせください。