Googleの口コミ削除について知っておくべきポイントとは
- 公開日:2024.05.30 最終更新日:2024.08.23
目次
Googleマップに悪い口コミを書かれてしまったことはありますか?
身に覚えがない内容だったり、理不尽な内容であったり、悪い口コミによって、売上に影響が出てしまっている場合は、何とかして悪い口コミを消したいと思われるかもしれません。ただ、残念ながらGoogleの口コミを削除できるケースは限られているのが現状です。
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所要時間:約27分
Googleマップの口コミを削除する方法は3つ
1.Googleに申請をして削除してもらう。
2.投稿者本人が自らの意思で削除する。
3.裁判所に削除請求を行い、裁判所に認められる。
Googleの口コミを削除できるのは、Googleに削除申請をしてGoogleに承認された場合、投稿した本人(アカウント)が自らの意思で削除する場合、もしくは、法的措置を取り、裁判所に削除請求が認められた場合の3つです。
「Googleの口コミを削除します」「即日対応可」等と謳っている業者は?
口コミを投稿した本人でもなく、Googleでもなく、裁判所でもない、第三者である業者が口コミを消せると言っている場合は、マッチポンプ商法の可能性も考えられます。Googleの口コミを消せるのは投稿した本人(アカウント)とGoogleだけですから、第三者である業者が「悪い口コミを消せますよ」もしくは「非表示にできますよ」と言っているのであれば、その業者が悪い口コミを投稿している本人(アカウント)である可能性も否定できません。
事例)業者のマッチポンプ商法 ご興味のある方はセミナー動画をご覧ください(視聴無料)。
削除できる可能性がある口コミの例
1.Googleのポリシー違反
Googleのポリシーに違反している口コミは、Googleの削除申請フォームから申請でき、Googleにポリシー違反に該当すると判断された場合は、口コミは削除されます。
=====================================================Googleで禁止および制限されているコンテンツ
1. 虚偽のコンテンツ、偽装行為
- 虚偽のエンゲージメント
- なりすまし
- 誤った情報
- 不実表示
2. 不適切なコンテンツまたは行為
- ハラスメント
- ヘイトスピーチ
- 不適切なコンテンツ
- 個人情報
- わいせつ、冒とく的な表現
- 性的描写が露骨なコンテンツ
- アダルト向けコンテンツ
- 暴力的または残虐なコンテンツ
- 制限されているコンテンツ
- 危険なコンテンツ
- 違法なコンテンツ
- 子供の安全
- テロに関するコンテンツ
- 関連性のないコンテンツ
- 宣伝と勧誘
- 意味不明なコンテンツや、繰り返して投稿されたコンテンツ
- 改変、悪ふざけ
引用 https://support.google.com/contributionpolicy/answer/7400114
=====================================================ただ、実際問題として、Googleに削除申請をしても、希望通りに削除されるケースは非常に少ないのが現状です。
また、コメントがなく星1つだけの口コミや、「店員の感じが悪かった」等、個人の感想や意見、対応ミスや商品の不具合等に対する指摘、事実を確認することが困難な内容の口コミ 等は、企業やお店にとっては納得できない内容であっても、Googleのポリシーに違反していなければ、残念ながらGoogleに申請しても削除されません。
2.内容が虚偽である
口コミに書かれた内容が虚偽であった場合、法的手段をとることにより、悪い口コミを削除できる場合があります。Googleは、事業者と投稿者の間で事実について意見の相違がある場合、Googleは関与しないとしていますので、どうしても口コミを削除したい場合は、弁護士に相談する必要があります。その場合、虚偽であることを証明する証拠が必要です。
弁護士に依頼する場合は、コストはもちろん、時間や労力もかかる上、希望通りの結果にならない場合も少なくないようです。また、口コミの投稿者によっては、弁護士から連絡があったことをGoogleマップに再度、投稿したり、SNS等で拡散する場合がありますので、法的手段をとるか否かの検討は慎重に行う必要があります。
事例)星1つをつけた患者に内容証明郵便を送った歯科医院の事例
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法的手段をとることで問題は解決するのか?
Googleや裁判所の対応傾向について、オンデマンドセミナーで紹介しております。 ご興味のある方は セミナー動画をご覧ください(視聴無料)。
では、悪い口コミにはどう対処したらいいの?
書かれてしまった悪い口コミにはオーナー返信を
企業やお店がすぐにできる対処方法としては、弊社ではオーナー返信をおすすめしております。「知りたいのはそういうことじゃない」と思われるかもしれませんが、残念ながら、悪い口コミを書かれた会社やお店ができる唯一の現実的な対応策がオーナー返信と言えます。
オーナー返信をすると、あまり多くはありませんが、オーナー返信を見た投稿者が自ら削除してくれる場合があります。また、ネガティブな投稿に対しても、真摯に対応されている企業やお店のふるまいを見て、来店を検討している見込客がお店に対して良い印象を持ってくれることも期待できます。オーナー返信は、投稿者本人に向けた対応と言うより、来店を検討している見込み客が悪い口コミを見て、来店をやめてしまうことを防ぐための対策とお考えください。
従業員や業者等に高評価のサクラ投稿をさせる行為は、絶対にやめましょう
低評価の口コミによって下がってしまったGoogleの星の平均評価を上げるために、自社の従業員に自作自演で高評価の口コミを書かせる、もしくは業者にサクラ投稿を依頼する等のやらせ行為は絶対にやめましょう。
2023年10月より消費者庁はステマ規制を開始しています。Googleの口コミにサクラ投稿をすることもステマに該当します。ステマ規制開始に伴い、消費者庁は事業者のステマ行為を通報するための情報提供フォームを設けています。
【消費者庁】ステルスマーケティングに関する景品表示法違反被疑情報提供フォーム https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/contact/disobey_form_003
上記フォームで、誰でも手軽に通報ができますので、サクラ投稿が疑われれば、第三者に通報されてしまう可能性もあります。企業やお店はステマ行為をしないことはもちろん、うっかりステマ行為をしていないか、これまで以上に気を配る必要があります。また、ステマ規制開始(2023年10月)より前に公開された広告や、口コミも消費者庁のステマ規制の対象となりますので過去の広告等についても対応が必要です。
オーナー返信は、将来起こるかもしれない炎上への備えにもなります
将来、別の原因で企業やお店がSNS等で炎上してしまった場合、過去のXやインスタ等SNSへの投稿はもちろん、Googleマップの口コミも第三者によって掘り起こされるケースが少なくありません。したがって、炎上した時に多くの人に見られても問題ない内容で、悪い口コミに対しても真摯な姿勢でオーナー返信をしておくことが、将来、起こるかもしれないネット炎上に向けた備えにもなります。どんな小さなことでも炎上の火種を発見したらすぐに対処し、火種を消しておくことは、ネット炎上を防ぐ上で重要なポイントとなります。
まとめ
口コミがGoogleポリシー違反にあたる可能性がある場合
Googleのフォームから削除申請します。
競合他社による嫌がらせの可能性、業者によるマッチポンプの可能性等がある場合
許容できない場合は、弁護士に相談されることをおすすめいたします。
利用者等による虚偽の口コミ
法的手段をとることが有効な場合もありますが、それにより新たなリスクが発生する可能性もあります。また、訴訟を起こしたとしても、企業やお店が期待する結果になりにくいのが実情です。そのため、許容しがたい悪質なケースではない限り、利用客による批判やクレーム等に対しては、オーナー返信を行う等、平和的な対応をおすすめいたします。
Googleの口コミ削除について、解説しています。
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所要時間:約27分
まとめ
- Googleに投稿された口コミは必ずチェックする
- 悪い口コミは放置せず、オーナー返信をする
- 謝罪すべき内容には真摯に謝罪
- 改善すべき点は改善もしくは改善に向けて動き、それをオーナー返信で伝える
- オーナー返信は悪い口コミの投稿者だけでなく、来店を検討している新規客はもちろん、全てのステークホルダーに見られていることを忘れない
より詳しい内容については、セミナー動画をご覧ください。
所要時間:約27分
このオンデマンドセミナーで学べること
- Googleマップの口コミを削除する方法
- Googleで削除申請できる口コミと削除できない口コミ
- 事例 :口コミ削除を謳う業者のマッチポンプ商法について、口コミ投稿者に内容証明郵便を送った結果・・・
- 法的手段をとることで解決するの?日本における裁判の実情
- 悪い口コミの対処方法
セミナー講師
桑江 令(くわえ りょう)
シエンプレ株式会社 主任コンサルタント 兼 一般社団法人デジタル・クライシス総合研究所主席研究員。 デジタル・クライシス対策の専門家として、NHKのテレビ番組に出演したり、出版社でのコラム、日本経済新聞や雑誌『プレジデント』など出版物への寄稿を担当したりしている。一般社団法人テレコムサービス協会 サービス倫理委員も務める。